若鮎をいただいて。
本日も暑くなりました。着実に夏へと進んでいる気がします。
お月参りのお勤めが終わったあと、ご門徒さんとお話をする際に、お茶とお茶菓子をいただく事が殆どです。お勤めのあとはやはり喉が渇くので、お茶はありがたいです。
また、もともと甘いものは好きなので、お茶菓子も出されたものは大体手を付けています。
初夏の時期になると若鮎というお菓子をいただく事があります。
求肥(柔らかい餅餡のようなもの)を鮎をかたどったカステラ生地で巻いたものです。
これも大好物で、今日もちょうど一ついただいて大変うれしかったです。
ご門徒さんのお宅で和菓子をいただいているといつも、私が小さい頃に初めてお参りに出させていただいた時の事を思い出します。
小学校に上がる前のお盆だったと思います。当時は父と祖父がふたりでお盆経をこなしていました。
兄は父に付いて、私は祖父に付いていくと聞かされました。そのときに、「甘いおかしがいっぱいもらえるよ」と言われ、それにつられて付いていきました。
当時、正座を長い間しているのがとても苦痛でしたが、お勤めが終わった後ご門徒さんに「がんばったね」と声をかけてもらって、おまんじゅうに果物、ケーキまでいただいて、とてもうれしかったことを覚えています。
仏の教えに導いてくれたご縁を「善知識」といいます。
この、お茶とお菓子を通して伝わってくる厚意が私のとっての「善知識」の一つであったなぁと思っています。
お菓子につられたみたいで少し恥ずかしいですが。