日々ちょうこく

名古屋のお坊さんのブログです。文章練習も兼ねて、見た事、聞いた事、思った事を書いていきます。 たまに抹香臭い事も書きますよ。

ふと、気づかされること。

先日、妻の父方の祖父が体調を崩して入院したとの連絡を受けました。

その方は今年で86歳。今日は丁度お参りも午前中早くに終わるので、娘の面倒は私が見て、妻にその方の元へ行ってもらいました。
いつの間にか会える時に会っておかないといけない年齢になっている。その事実に妻も私も焦りのような気持ちを抱いていました。
 
現在の日本平均寿命は、男性が79.5歳、女性が86.4歳となっているとのことです。
80歳を超えるといつどうなってもおかしくないという現実がいよいよ身近になってきます。
しかし、やはり元気なうちは「死は自分と関係無い」という気持ちがあるのだと思います。
 
身内が病気になる、事故にあう、そして亡くなるという目にあって、「まさかこんなことになるなんて」と思ってしまう。しかし、見方を変えたら、事故、病気、老いは私に無常という現実を見せてくれる大事な縁でもあります。
しかし、本当にそう思うのはそういう目に会い、それを乗り越えた先にあるのでしょう。
まさに、「深い悲しみ、苦しみを通してのみ見えてくる世界」ですね。
 
 
そんな事を思いながら、妻を迎えました。
幸い体調は回復してきているとのことです。
「行ってよかった」と、妻は言っていました。