金曜映画の思い出。
「金曜ロードショー」という番組をほとんどの方は知っているかと思います。
地上波で映画を見る事のできる番組は減ってしまいました。他の娯楽がたくさんあるので、当然といえば当然なんですが。
今週、来週、再来週の金曜ロードショーは、3週連続でジブリアニメを放送するとの事です。今日は「もののけ姫」です。この番組でもう何回見たかわかりませんが、ついつい見入ってしまいます。
ジブリアニメで一番好きなものを挙げるとしたら、「平成狸合戦ぽんぽこ」です。
ニュータウン開発で森を追われるたぬき達が、抵抗しながらも最後は逞しく人間社会に溶け込んでいくという物語です。
一見、自然破壊を強行する人間を非難するだけの映画のように進んでいきますが、便利さに触れて、その生活に慣れていってしまうたぬきの姿が描かれています。たぬき達の抵抗の山場で、百鬼夜行を再現するところなんかが大好きです。
この映画を今思い返してみると、たぬきはただ自然を守る動物として描かれているのではなく、旧来の伝統、考えを守ろうとする人々としても描かれていたんだと思いました。伝統を守ること、伝わってきた考えに従って生きていき、それをそのまま残していこうとすることは、「たぬきたちが自分の住んでいる森を守る」と言う事に投影されていると思いました。
大事に残していかなければならないものも、いつかは変わってしまうと時が来る。止められないこともある。その時に、どう行動するか考えなければならない、そして選択をしなければならない。
そんなことを投げかけられたのかな、と思いました。