仏さん入りまーす。
昨日まではいかないにしても、なかなかの暑さになりました。
熱中症で倒れた方が昨日だけで300人を超えたとの報道を耳にしました。気を付けなければなりません。
先日、数ヶ月前にお仏壇を洗濯に出されたご門徒さんから、お仏壇が戻ってきたので精入れをしてほしいという連絡をいただいていたので、今日伺いました。
お邪魔してまず、新品と同じくらいに綺麗になって戻ってきたお仏壇に手を合わせました。ご門徒さんもやや自慢げな顔をしていました。
お仏壇が家にやってくる時や、綺麗になって戻ってくる時はお祝い事としてお勤めさせていただきます。ご門徒さんとお勤めをしながら、先輩僧から教えていただいた事を思い出していました。
仏様から光を照らしていただく事によって、初めて自分という姿を見る事ができる。
手を合わせて仏様と相見えるのがお仏壇という場所であり、いわば自分を映す鏡である。
鏡に映る事によって、自分の至らなさを見させていただく事ができる。
昔の人は、家の一番大事な場所に仏壇を置いていた。それは頭が下がる場所を家に必ず作らなければ行けないという、先人の想いに依っている。
こんなようなことでした。
お仏壇というのは、霊や先祖の入れ物ではないのです。
お浄土のカタチを再現して、仏様(阿弥陀様)と向き合う気持ちを起こさせ、仏様の光によって自分を照らし映して、自分という人間と出遇う場所なのです。
だから、決して自分勝手な願いを聞いてもらう場所ではないのです。
ですので、真宗では精入れとは言わず、入仏と言います。
新しい仏壇の前でお勤めをするのは、一段と気持ちのいい事でした。
自分を映す鏡も、綺麗なるとやっぱり気持ちがいいですね、たまには磨かないといけませんねと、ご門徒さんとお話ししていました。