日々ちょうこく

名古屋のお坊さんのブログです。文章練習も兼ねて、見た事、聞いた事、思った事を書いていきます。 たまに抹香臭い事も書きますよ。

仏さんのこと

何のためのお念仏?

法事のお勤めの時には、お経の後に必ず簡単な法話を入れるようにしています。 大体は私がお話をして、手を合わせておしまいとなりますがたまに質問や相談をされます。答えに詰まるような相談やハッキリと理解しきれていない事への質問があったりしますが、1…

「経」を一緒にあげたい

お同行さんのお宅でお月参りをする際、特に指定がなければ「仏説阿弥陀経」を読んでいます。私の場合は少し早く読んでしまうため、阿弥陀経は8〜10分、ご和讃を一首と回向文と御書で10分ほどとなっています。 さすがに阿弥陀経をそらんじられるお同行は…

みんなのお寺です

前回のエントリーよりだいぶ時間が経ち、年も明けてしまいました。 お参りと雑務に追われる日々は続いていますが、たくさんの助けを借りながらなんとか踏ん張っています。 今年の初めにささやかな住職交代の法要もなんとか無事に終えることができ、少し落ち…

いろんな仏像たち。

仏教ブームというか、仏像ブームがここしばらく続いていると聞いています。 先日、友人に「仏像ピクト」という缶バッチやキーホルダーを買ってきていただきました。 <a href="http://butsuzopict.thebase.in" data-mce-href="http://butsuzopict.thebase.…

先に行って待っておるぞ。

足腰や関節の痛みの為、なかなか動けず、部屋の掃除もできてないので、お参りに来てもらうのが恥ずかしいと、ここしばらくお伺いしていなかったおばあさんの家にお参りに行きました。 汚れてて申し訳ないと恐縮される、お邪魔して久しぶりにお勤めをしました…

何を受け取りましたか。

お葬式が重なって立ったため、片方を私が担当させていただきました。 故人は70歳くらいのおじいさんで、息子娘、孫に囲まれて見送られました。 コンパクトな家族葬でしたが、みなさん口々にありがとうと故人に声をかけておられ、終始和やかにお勤めをさせて…

遠くから続いているということの慶び。

年の瀬が近づいてきたため、頭も年末モードに入ってきました。 我が家では毎年一年の写真をまとめたフォトブックを作っています。(といってもほとんど妻任せにしてしまっていますが)二人目が生まれて落ち着かないことには本格的にできませんが、そろそろ写…

手をあわせる先のお姿。

ご主人の忌明けが済んで、しばらく経ったおばあさんの家にお参りに行った時に、仏壇のご本尊のことについて色々と尋ねられました。 おばあさんの家にはお仏壇が無く、今回をご縁として新しく小さめのお仏壇をお迎えするつもりだそうです。 これまでは、こち…

昔は即バリカンでした。

娘が生まれてからというもの、自然と道ゆく子ども達に目がいくようになりました。 また、子ども達が道ばたで遊んでいる所を見ると、なんだか顔がほころぶようにもなりました。 注目するようになったからなのかはわかりませんが、小学校上がる前の子どもでも…

互いに影響し合っています。

現在のお寺にお世話になり始めて数年経ったということは、お月参りでご門徒さんのお宅にお邪魔し、顔を合わせ始めて数年経ったということです。 孫娘が生まれて3年たち、今年もう1人男の子が生まれたお宅にお邪魔をしました。 普段はあまりお勤め中にはお仏…

わかりやすくしていただいております。

昨日の噴火の被害が徐々に報道で明らかになってきました。 現時点で死者も数名でてきていますし、まだ助け出されていない方もたくさんおられるみたいです。 早いところ落ち着いてくれたらと願うばかりです。 生命誕生の瞬間に出会ったり、いのちが亡くなると…

高田派の愛知の別院の秋の永代経の。1日目。

高田派の愛知別院にて、秋の永代経が今日明日とつとまります。 毎回別院のお世話をしてくださるお同行さんとともにお勤めをし、お説教を聞き、お斎(食事)をいただく楽しい行事です。 お説教は所用のため、少ししか聞く事ができませんでした。 お説教の先生…

定例の勉強会。

今晩は、お寺の仲間が集まっての定期勉強会がありました。 今回の講師の先生は、経典を一つ一つ丁寧に読み込んでいき、そこから問題提起をしていく方です。 情けない事に、話の8割は理解が追いついていかないため、紹介された本等を後で参照しつつ、いただい…

不思議ないのちを生きている。

毎月恒例、定例布教でした。 今日は妻の両親がちょうど遊びにきてくれたため、娘を見てもらいつつ、妻も最後までお説教を聞く事ができていました。ありがたい事です。 今月は犬山市から来ていただいた先生でした。 震災以後、ボランティアや慰問などでたびた…

土に還す、自然に還す。

お月参り先で、納骨の話題になりました。 親戚の納骨に言ったら、お墓の中に骨壺ごといくつも納骨されていたそうです。それを見て、骨壺がいっぱいになってしまったらどうするのか、と疑問がわいてきたそうです。 お墓に納骨する際に、骨壺からお骨を出して…

信じられているから信じられる。

信じるという事は、信じられているという事に驚く事である。 先日実家へ帰ったときに、お寺入り口の掲示板に掲げてあった言葉です。 信頼関係と言う事は、お互いがお互いを信じ合いながら構築していくものだと思います。 どちらか片方でも相手の事を信頼して…

西に帰っていくひかり。

夕方に都市高速道路を走っていると、空の視界を遮るものがないため、西に沈んでいく夕日が綺麗に見えます。 特に秋の入り口の夕日を見ていると、涼しさも相まって清々しい気持ちになります。 今年の夏は晴れ間が少なく、作物に必要な日差しもその分少なくな…

その時がきたら。

「イキ」 天地に うぶ声あげてから よる ひる やすまの このイキも 時がきたら とまります 榎本栄一 本日はお寺でお通夜が勤まりました。 このところは会館での儀式が主流なので、お寺で縁を持っていただく事はありがたいことです。 ご遺族の方々はやはり疲…

小さな小さな仏様たち。

妻のお腹が大きくなってきているので、家事をよく手伝っています。 重い米びつを持ち上げるのもちょっとやめた方がいい気がするため、米びつを出すついでにお米を研ぐのも私の仕事となりつつあります。 お米を研いでいると、ふと小さい頃に父から聞いたお話…

夏期仏教文化講座。

昨日、今日と2日間、東海地区のの同宗派のお坊さんが集まって仏教文化講座が開かれました。 ざっくり夏安居としての趣旨も含んでいるのでしょうか? 天白区の坂を上った先にあるお寺で講演を聴きました。いい景色でした。 一日目は「真宗者としてのあり方」…

ちらない花、死なない人ということ。

「花びらは散っても、花は散らない 形は滅びても、人は死なぬ。」 金子大榮 昨日の定例布教で、この言葉も紹介されていました。 「あの人はこころのなかで生き続けている」 こういった言葉は、いろんな物語などで定番として出てくる言い回しです。 しかし、…

周りはみんな先生だらけ。

今日は毎月恒例の定例布教の日。ご門徒さんと一緒に講師の先生のお説教を聞かせていただきました。(写真を撮り忘れてしまった・・・。) 「万山薬草」という言葉を紹介されました。 お釈迦様に帰依していた人の中に、ギバという医者を志す方がいました。 ギ…

お墓参りにいくということ。

台風の影響で高知県での豪雨災害がひどいみたいですね。これ以上ひどくならないことを願うばかりですが、もう一つ台風が近づいてきているので、油断ができないですね。 お盆シーズンになると、お彼岸ほどではないにしてもお墓参りをされる方も多いと思います…

回し向けるということ。

ご法事等でお勤めした後、よく「お坊さんにお経をあげてもらって、故人も喜んでいます」という趣旨の事を、法事等の施主さんから話される事があります。 私の天狗の鼻がニョキニョキ伸びていきそうですが、はて、本当に故人は喜んでいるのだろうかと思います…

唐草模様。

ご法事など、少し特別な法要に使うお念珠を包むのに、唐草模様の小風呂敷を使っています。泥棒の代名詞のアレです。 この模様は、元はエジプトのにあった模様がシルクロードを経て中国に伝わり、日本へ伝来したとの事です。 蔓や茎が絡み合って伸びていく様…

雨安居。

仏教の興ったインドの季節は、乾季と雨季に分けられます。雨季に入ると草木がより茂るようになり、虫などの小さな生き物が多くなります。 お釈迦様の時代に、雨季の間は動き回ることで起こる無用な殺生(虫を踏む等)を避けるために、遊行をやめて一箇所にとど…

ひろがった想いに包まれる。

今日は葬儀会館での忌明法要がありました。少しづつ会館での法事も増えてきている印象です。会館の方も丁寧に対応してくれましたし、皆さんで大きな声でお勤めができたので、いい法事だったなと思いました。故人は96歳で亡くなられたおばあさんでした。認知…

終末ケア。僧侶、医師からの視点。

このところ、「ビハーラ医療団-学びと実践-」と言う本を読んでいました。 緩和ケアを行う仏教ホスピスのことをビハーラと言います。この本では、「ビハーラ医療団」という会員のほとんどが医療関係者であり、僧籍を持っているという団体で行われた講義をまと…

照らされる!

梅雨はどこへ行ってしまったのかと思うくらいの天気でした。 今日は平日ですが、一件法事が勤まりました。奥さんの一周忌ということでした。 旦那さんと息子さんの2人だけの小規模なご法事でしたが、その分じっくりとお話をする事ができました。 お勤めの後…

田んぼに癒されました。

今日は、お月参りで少し郊外に足を運びました。 車で15分〜20分も走らせると、田園風景が広がる地帯になります。 田植えされたばかりの田んぼを少し眺めて、カエルの鳴き声に聞き入っていました。 私の住んでいるところは、あまり自然が感じられないところで…