何を受け取りましたか。
お葬式が重なって立ったため、片方を私が担当させていただきました。
故人は70歳くらいのおじいさんで、息子娘、孫に囲まれて見送られました。
コンパクトな家族葬でしたが、みなさん口々にありがとうと故人に声をかけておられ、終始和やかにお勤めをさせていただけました。
みなさんは、何を教えていただきましたか。何を受け取りましたか。
みなさんが故人から受け取ったいのちのバトンは、故人もその前から受け取ってみなさんに渡してくれたものです。遥か昔から私たちまで続いているいのちのバトン。私たちにまで届いてくれたいのちの光に包まれて、私たちは生きることができています。
その光に包まれていることに気づいたなら、それにふさわしい生き方をしているのか、そんな問いかけが聞こえてくるのではないでしょうか。
その問いが私たちのいのちを意味のあるものにしてくれます。
それが「南無阿弥陀仏」というお念仏の一言に込められて、伝えられてきているのです。
そんなことをお話しさせていただきました。