唐草模様。
ご法事など、少し特別な法要に使うお念珠を包むのに、唐草模様の小風呂敷を使っています。泥棒の代名詞のアレです。
この模様は、元はエジプトのにあった模様がシルクロードを経て中国に伝わり、日本へ伝来したとの事です。
蔓や茎が絡み合って伸びていく様に、「長寿、繁栄」のゲンを担いで、広く普及し、どこの家にもあるような模様になったそうです。空き巣に入った泥棒が、どこの家にもある唐草模様の風呂敷に盗む者を包んで逃げたので、泥棒のトレードマークみたいになったそうです。
今日もご法事のときに取り出したら、小学1年生の女の子に、「昔の泥棒のやつだ!」と言われました。「よく知ってるね、その通り!」と思わず返事をしましたが、親さんは思わず苦笑い。
どこでかは忘れましたが、蔓や茎や芽が絡み合っている模様に、私たちみんなのつながり、「ご縁」の姿を見る事ができると聞いた事を思い出しました。
一つ一つの先から指でなぞっていくと、どんどんと枝分かれして、全体に行き渡って生きます。その姿は、まさに私たちのつながりに見えるなぁと思いました。
先ほど登場した女の子に、「これには、ご縁の姿が見えるんだよ。この蔓や茎や芽のように、みんなつながり合って生きているんだよ」ということを伝えました。女の子はキョトンとしていました。さて、その子に残ってくれるでしょうか。