日々ちょうこく

名古屋のお坊さんのブログです。文章練習も兼ねて、見た事、聞いた事、思った事を書いていきます。 たまに抹香臭い事も書きますよ。

土に還す、自然に還す。

お月参り先で、納骨の話題になりました。

親戚の納骨に言ったら、お墓の中に骨壺ごといくつも納骨されていたそうです。それを見て、骨壺がいっぱいになってしまったらどうするのか、と疑問がわいてきたそうです。

 

お墓に納骨する際に、骨壺からお骨を出して入れるのか、それとも骨壺ごとお墓の中に入れるのか。お話を聞いたり、調べたりしていると、どちらの事例もあるみたいですね。

 

埋葬とは、亡がらを土に還すということです。それは、私たちも自然の営みの中の一部という事を認める大事な事だと思います。

また、いつまでにお骨を納めなければならないという決まりはありませんが、ずっとお骨に執着したままということも、よくない事だと思います。

故人を、亡くなったのだと受け入れるのには時間がいりますが、いつかは受け入れなければなりません。そのためにも土に還すと言う事は必要な事だと思います。

そのため、骨壺に入れたままですと、土に還らずいつまでも残ってしまうので、骨壺から出して納骨する方が良いと思います。極端な言い方をすれば、海に散骨するという事もアリだと、私は思います。

 

 

生きている人は必ず死ぬ。それは誰しも例外ではないということを、亡くなった方はその身を以て私たちに教えてくれます。からだは自然に、こころは浄土に還っていきます。

それを受け取る意味でも、「埋葬」ということは大切な事だと思います。