日々ちょうこく

名古屋のお坊さんのブログです。文章練習も兼ねて、見た事、聞いた事、思った事を書いていきます。 たまに抹香臭い事も書きますよ。

いただきます。ごちそうさま。

今日は曇りではありましたが、湿度が高いのかムシムシと不快な暑さでした。

 

子どもの頃の夏休み中のお昼ご飯といえばそうめんでした。

お中元等でたくさん頂いていたことと、夏の暑さで食欲が落ちているときでも、スルスルとお腹へ治まっていくので重宝したのでしょう。

何日も続く事もあるものですから、「またそうめんかぁ」などと文句をいいながら食べていた記憶があります。

案外、今でもそういうお宅は多いかもしれませんね。

 

そんな不満をいいながらの食事でしたが、父と祖父の教えの賜物なのか、手を合わせて「いただきます」「ごちそうさま」と言う事はできる限り欠かしませんでした。

その教えとは今でも響いていますし、私の子どもにも伝えようとしています。

 

「お金を払って私のものになった食べ物なので、いただきます、ごちそうさまと手を合わせてお礼を言うのはおかしい、必要ない」

「手を合わせていただきます、ごちそうさまということは宗教行事なので、学校で行うのは不適切」

そんな主張をされる方がいる、そんな話を聞いたときは驚きました。作り話なのかとすら思いました。

 

普段の生活の中での「食事」と言うものは、単なる「作業」になっていることはありませんか。

私も、ただ漫然と食事を終わらせて、「ごっそさん」とおざなりに行ってしまう事が、たまにあります。そこには、他のいのちをいただいて、私のいのちをつなげさせていただくということが、ストンと抜け落ちていると思います。

いのちをいただき、そのいのちに感謝する。その表明が「いただきます」と「ごちそうさま」です。

それが無ければ、「食事をしている」のではなく、「エサを摂取している」ということにとどまってしまうのではないでしょうか。

 

私は「食べ物には仏様がおる」と教えていただきました。

私に入り、私になって生かさせていただく仏様に感謝しなければなりません。

 

 

 

今日のうちの晩の仏様は冷やしクッパでした。

スルッと食べられていいですよ。

ごちそうさまでした。