かわいそう?
小さい頃の7月の思い出と言えば、夏休みに入るワクワク感が一番最初に思い浮かびます。
小学生くらいのお子さんかお孫さんをもつご門徒さんと夏休みのお話をすると、これから大変だという話に大体なります。子どもはうれしくても親は大変な期間になってしまうのですね。私ももう少ししたらそういった考えになるのでしょうか。
私は田舎で生まれ育ったので、夏休みには山へ行ったり川へ行ったりした思い出があります。現在の都会育ちですと、そういった体験をする機会も少なくなるかとは思います。
「昔と違って自然とふれあう遊びが少なくなって、今の子どもはかわいそう」と言うおばあさんがおられました。お孫さんの心配をされていたのでしょう。
大きな自然の中を遊び回る楽しみというのは、確かにいい思いでになっているので、共感します。
しかし、見方を変えてみると、現在の子ども達は子ども達なりに楽しい事をして生きています。私の側から見ると「かわいそう」に映ってしまっていても、本人達はどこ吹く風で元気に遊んでいます。
その事を考えてみると、全然「かわいそう」ではないのではないでしょうか。
私のものさしで子どもを「かわいそう」ということにしていたんだなぁと思いました。
また、乳幼児を育てられている母親にとって、外野から投げかけられる「かわいそう」という言葉は、結構なプレッシャーとストレスになるそうです。
母乳が出ないのでミルクを飲んでいる子に投げかけられる「かわいそう」
アレルギーによって食べ物を制限している子に投げかけられる「かわいそう」
何らかの障害が出ている子に投げかけられる「かわいそう」
何気ない「かわいそう」が母親の責任へとのしかかっていくことが多いそうです。
かわいそうに映るか、どうでないかは自分のものさし次第だという事を覚えておかなければと思います。